この記事について
Twitchのライブ配信を開くと、右上に人型のアイコンと数字が並んでいます。
この数字、実は名前が付いていません。
みんな「同接」と呼びますが、その言葉はTwitchの画面のどこにも出てこないんです。配信を見ていて用語が分からなくなるのは、だいたいこういう理由です。プラットフォームが名前を用意していないか、用意している名前とみんなが使う名前がズレているか。
この記事は、そのズレを整理したものです。全部、実際に画面を開いて確かめました。確認日は2026年9月5日です。
仕様は変わります。この記事もいつか古くなります。
第1章|公式のどこにも書かれていない言葉
同接
同時接続数の略で、いまその配信を何人が見ているか、という数字です。
Twitchのライブ画面に出ているのは、人型のアイコンと数字だけ。「同接」どころか「視聴者数」という文字すらありません。呼び名が用意されていないので、見ている側が勝手に付けたのが「同接」でした。

おもしろいのは、同じTwitchでもアーカイブのほうには「72回の視聴数」ときちんと書いてあることです。名前がないのはライブの数字だけなんですね。
気をつけたいのは、同接は「その配信を見た人の合計」ではないこと。あくまで、ある瞬間に同時に見ている人数です。8時間の配信を延べ何人が見たか、とはまったく別の数字になります。ここを取り違えると、配信の規模の話が噛み合わなくなります。
切り抜き
配信の一部を第三者が編集して、別のチャンネルに動画として上げたものです。
これ、どのプラットフォームの機能名でもありません。TwitchにもYouTubeにも「切り抜き」というボタンはないんです。あくまで行為の呼び名。
よく混ざるのがTwitchの「クリップ」ですが、けっこう違います。
| クリップ | 切り抜き | |
|---|---|---|
| 何か | Twitchの機能 | どこの機能でもない |
| 作る人 | 視聴者。作成者名が出る | 第三者 |
| 残る場所 | 元のチャンネル内 | 別チャンネルに動画として |
| 編集 | 切り出すだけ | 編集・字幕・再構成あり |
クリップの一覧を見ると、配信者名とは別に「作成者」の名前が出ています。視聴者が作ったものが、配信者のチャンネルにそのまま並んでいる。ここはTwitchならではの作りです。
YouTubeだと、配信者のチャンネルに切り抜きは並びません。切り抜きチャンネルが自分の動画として上げているだけです。
なので「切り抜きで見た」と言われても、元配信のどこなのか、どこまで編集されているかは分かりません。切り抜きは要約ではなく、切り抜いた人がおもしろいと思った場所です。
凸待ち
配信者が、他の配信者からの通話や参加を待っている状態のことです。
これも機能名ではありません。凸待ちボタンがあるわけではなく、配信者が自分で告知して成立しています。配信タイトルに書いてあることが多いですね。
ひとつ注意点があって、視聴者が凸できるとは限りません。だいたいは配信者同士のやりとりで、視聴者参加型とは別物です。
第2章|ビデオタブの中身がややこしい
配信者のチャンネルには「ビデオ」というタブがあります。見逃した配信を探すとき、まずここを開くことになります。
ただこのタブ、中身が6種類に分かれていて、しかも消える期限がバラバラです。見た目では区別がつきません。
デフォルト
ビデオタブを開いたときの初期状態です。
名前は「フィルタ」の選択肢のひとつなんですが、実は何も絞り込んでいません。やっているのは、2つのセクションを縦に並べることだけです。

上が「最近の配信」、下が「すべてのビデオ」。それぞれに「すべて表示」のリンクが付いています。
ここが引っかかりやすいところで、上の見出しが「最近の配信」なので、上だけ見ていると全部が過去の配信に見えるんですね。でも下までスクロールすると、種別に関係なく全部が並んでいます。同じページを見ているだけで、60日で消えるものと消えないものを続けて見ることになります。
過去の配信
ライブ配信がそのまま録画されたものです。いわゆるアーカイブ。
これだけが期限付きです。 パートナー・Prime・Turboなら60日、アフィリエイトは14日、それ以外は7日で自動的に消えます。しかも配信者が保存設定をオンにしていなければ、そもそも残りません。
詳しくはTwitchのアーカイブはいつ消えるのかにまとめました。
ダイジェスト
配信者が過去の配信から切り出して作る、抜粋版です。英語のHighlightにあたります。
こちらは期限がありません。過去の配信が60日で消えても、ダイジェストにしてあれば残り続けます。
ややこしいのが呼び名で、Twitchの日本語表記は場所によって揺れています。ビデオタブのフィルタでは「ダイジェスト」ですが、公式ヘルプのFAQでは「ハイライトおよびアップロード」と書かれています。検索するとき、どちらの言葉で調べるかで結果が変わります。
なお2025年4月19日から、ダイジェストとアップロードの合計に100時間の上限が入りました。無期限とはいえ、容量の都合で配信者が消すことはあります。
アップロード
配信ではなく、動画ファイルとして直接上げられたものです。編集済みの動画などがここに入ります。期限はありません。
視聴者側からは、ダイジェストとの見分けはほぼつきません。
コレクション
配信者が動画をまとめたリストです。YouTubeの再生リストにあたる機能、と説明されています。
ただ、この機能を解説している記事は数年前のものばかりで、いまも当時と同じ仕様なのかは確認できませんでした。フィルタに項目がある以上、機能そのものは生きています。
すべてのビデオ
種別を問わず全部を表示します。絞り込みの解除、ですね。
ちなみにこの「すべてのビデオ」、デフォルト表示の中に見出しとしても出てきます。同じ名前が、選択肢の中と画面の中の両方にあるわけです。
チャプター
動画の中に区切りが設定されていると、サムネイルに「チャプター 2」のようなバッジが付きます。長時間の配信で目的の場面を探すときに使えます。
フィルタなのに、絞り込むのは3つだけ
6つ並べてみると、性格がバラバラなことが分かります。

| 選択肢 | 実際にやっていること |
|---|---|
| デフォルト | 2セクションを並べる初期表示 |
| 過去の配信 | 種別で絞り込む |
| ダイジェスト | 種別で絞り込む |
| アップロード | 種別で絞り込む |
| コレクション | まとめリストの一覧 |
| すべてのビデオ | 絞り込まない |
種別で絞っているのは3つだけ。 残りは初期表示だったり、絞り込みの解除だったり、別の機能の一覧だったりします。
視聴者が期限の違いに気づけないのは、たぶんここが理由です。「フィルタ」というラベルを信じて開くと、種別以外のものが混ざって出てくる。
クリップタブのフィルタは、別物
ついでに隣のタブも見てみると、これがまた違う作りでした。

クリップタブのフィルタは「トップ」と「7日」の組み合わせ。期間と人気順です。ビデオタブのような種別の絞り込みではありません。
同じ「フィルタ」というラベルなのに、タブによって中身の考え方がまったく別、ということですね。
第3章|プラットフォームで名前が変わるもの
同じことをするのに、サービスによって呼び名が違います。ここが一番こんがらがる場所かもしれません。
フォロー / チャンネル登録
どちらも無料で、配信の通知を受け取れるようにする行為です。Twitchでは「フォロー」、YouTubeでは「チャンネル登録」と呼びます。
Twitchに「登録者」という概念はありません。あるのはフォロワーとサブスクライバーの2つだけです。「登録者◯万人」という言い方はYouTubeのもので、Twitchの話でこれが出てきたら、たぶんフォロワー数のことを指しています。
サブスクライブ(サブスク)
Twitchの有料応援です。月額で、ティア1・2・3の3段階があります。YouTubeでいうメンバーシップにあたります。
紛らわしいのが、YouTubeの「チャンネル登録」が英語だとSubscribeであることです。英語のSubscribeは無料、Twitchのサブスクは有料。 同じ単語なのに、お金がかかるかどうかが逆になっています。
なおYouTubeのメンバーシップは、ログインしていないと内容が見られませんでした。Twitchのサブスクはログインなしでも金額まで表示されます。未ログインの視聴者から見える情報量が、けっこう違います。
サブスクを贈る(ギフト)
自分ではなく、他の誰かのサブスクを代わりに買う機能です。
チャンネルページで、フォローとサブスクライブの間に並んでいます。

無料のフォロー、他人への贈り物、自分の課金。この3つが同じ大きさで横に並んでいるので、初見だと区別がつきません。用語が混乱する原因の一部は、この配置にあると思います。
ビッツ / チアー
ビッツはTwitchで使う仮想通貨のようなもので、あらかじめ購入しておきます。そのビッツをチャットで使って配信者を応援する行為が「チアー」です。
つまりビッツは物、チアーは行為。ここが分かれているのはTwitchの特徴です。
スパチャ
スーパーチャットの略で、YouTubeの投げ銭機能です。金額に応じてコメントが色付きで目立ちます。
Twitchにスパチャはありません。 Twitchで金額付きのコメントに近いのはチアーですが、仕組みは別物です。YouTube出身の人がTwitchで「スパチャ」と言うと話が通じないことがあります。
エモート / スタンプ
チャットで使う絵文字のようなものです。Twitchでは「エモート」、YouTubeでは「スタンプ」と呼ばれることが多いです。
サブスクすると使えるものが増える、という点は両方に共通しています。
チャンネルポイント
Twitchで配信を見ていると貯まるポイントです。お金ではありません。
貯めると、配信者が設定したリクエストに使えます。何に使えるかはチャンネルごとに違います。名称も配信者が変更できるので、チャンネルによって別の名前になっていることがあります。
第4章|言葉ではない用語
チャットや名前の横に付いているマークも、意味を知らないと読めません。これも用語の一種だと思います。
認証バッジ(紫のチェック)
チャンネル名の横に付く、紫の丸にチェックのマークです。Twitchが本人確認をしたことを示すもので、パートナーには自動的に付与されます。

これが付いていれば、そのチャンネルの過去の配信は60日残ります。 動画タブを開く前に判断できるので、覚えておくと便利です。
ただし逆は言えません。バッジは本人がオン・オフを切り替えられますし、パートナー以外に付与されることもあります。「付いている→ほぼパートナー」は言えても、「付いていない→パートナーではない」は言えない。片方向にしか使えない目印です。
サブスクバッジ(紫の星)

チャットで名前の横に付く、紫の四角に星のマークです。そのチャンネルにサブスクしている人に付きます。
この星はデフォルトの絵柄で、配信者が独自の画像に変更できます。継続期間に応じて絵柄が変わる設定もあるので、同じチャンネルでも人によって違うマークが付いていることがあります。
Prime(青い王冠)
青い四角に王冠のマークは、Prime Gamingを利用している人に付きます。Amazonプライム会員がTwitchアカウントを連携すると使えるものです。
第2章で「パートナー・Prime・Turboは60日」と書いた、あのPrimeです。チャットに王冠が出ている人は、Amazonプライム会員だということが分かります。
モデレーター
チャットの管理を任されている人です。配信者が指名します。荒らしへの対応や、コメントの削除、ユーザーのタイムアウトなどができます。
「モデレーター」を略して「モデ」と呼ばれることもあります。
VIP
配信者が個別に指定した視聴者です。モデレーターのような管理権限はありませんが、チャットが低速モードや制限中でも書き込める場合があります。
なお、バッジの意味が分からないときはカーソルを合わせてみてください。名称が表示されます。
第5章|界隈で使われる言葉
最後は、機能ではなく活動のほうの言葉です。
案件
企業から依頼を受けて、報酬をもらって行う配信のことです。ゲームメーカーから発売前のタイトルを提供される、といった形が多いですね。
日本では広告であることの明示が求められるので、配信タイトルや概要欄に「PR」「提供」と書かれています。
コラボ / オフコラボ
複数の配信者が一緒に配信することをコラボといいます。オンラインで通話しながら行うのが普通です。
「オフコラボ」は、実際に同じ場所に集まって行うコラボのこと。オフラインのコラボ、という意味です。画面の作りも違って、1台のカメラに複数人が映ることが多くなります。
ミラー配信
大会などの公式配信を、配信者が自分のチャンネルで同時に流すことです。自分の実況を乗せながら見る形になります。
これも公式の機能名ではありません。大会の主催者が許可している場合にだけ成立します。許可なくやると権利侵害になるので、大会ごとにルールが決まっています。
ウォッチパーティ
配信者と視聴者が、同じ映像作品を同時に見る機能です。Twitchが2020年から提供していました。
この機能は2024年4月2日に終了しています。 Amazonプライムビデオ側の同名機能も、2024年3月31日で終了しました。Twitchは、利用が年々減っていたことを理由に挙げています。
言葉としては今も使われますが、指しているものが機能なのか、単に一緒に見る行為なのかは、文脈で判断することになります。古い用語集がまだ機能として紹介していることがあるので注意してください。
事務所 / MCN
配信者が所属する組織のことです。MCNはマルチチャンネルネットワークの略。
案件の受注、契約や税務のサポート、トラブル対応などを担います。所属しているかどうかは、本人の概要欄やプロフィールに書かれていることが多いです。
個人で活動している配信者も多いので、有名だから事務所に所属している、というわけではありません。
確認できなかったこと
正直に書いておきます。
エモートとスタンプの日本語表記が、Twitch内で統一されているかは確認できていません。 設定画面などで別の表記が使われている可能性があります。
コレクションの現在の仕様も確認できていません。 解説記事が数年前のものしか見つからず、当時のままかどうかは分かりませんでした。
モデレーターとVIPのバッジは、実際に見たわけではありません。 役割は公式に説明されていますが、マークの見た目はこの目で確かめていないので、この記事には書いていません。
確認できたら追記します。
まとめ
こうして並べてみると、配信を見るときに使う言葉のかなりの部分が、プラットフォームの用意した名前ではないことが分かります。
同接も、切り抜きも、凸待ちも、公式のどこにも書かれていません。見ている側が必要にかられて作った言葉です。
逆に、公式が用意している言葉のほうも整理されているとは言いがたくて、ビデオタブの「フィルタ」には性格の違うものが6つ混ざっていました。同じ「フィルタ」でも、隣のクリップタブでは別の意味で使われています。
用語が分からなくなったとき、自分の理解が足りないせいだと思わなくていいと思います。そもそも名前が付いていないか、名前のほうが揃っていないことが、けっこうあります。
出典
| 媒体 | ページ | 取得日 |
|---|---|---|
| Twitch ヘルプ | Twitchのオンデマンドコンテンツ | 2026-09-05 |
| Twitch 公式ブログ | The Verified Badge is here! | 2026-09-05 |
| KAI-YOU | Twitch「ウォッチパーティ」提供終了 理由は利用率の低下 | 2026-09-05 |
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