この記事で確かめたこと
Kickというライブ配信プラットフォームがあります。(2026年9月時点)
YouTubeの切り抜きなどで名前を見たことはあっても、実際にサイトを開いたことがある人は少ないかもしれません。
私個人のイメージとしては、過激な実写系配信者が多く存在しており「キッカーズ」などの活動をしている人も存在しています。
新進気鋭のKickについて現在どれくらいの勢いがあるのかを調べてみました。
日本語の記事を探すと、「Kickで人気の配信者」「フォロワー数ランキング」といった内容ばかりが出てきます。
実際にいま何枠の配信があって、何人が見ているのかを数えた記事が見当たりません。
そもそもKickには明確なランキング機能がないため、人気の可視化が難しいという事情もあります。
そこで、Kickの日本語配信を全枠数えました。
同じ時刻にTwitchの日本語配信も同じ方法で数えて、並べて比較しました。
そして1回では終わらせず、平日の昼・平日の夜・休日の夜の3回測りました。
結果として、1回目に見つけた「発見」が2回目で崩れました。
その過程ごと書きます。
確認日:2026年9月8日(平日昼・平日夜)/2026年9月19日(休日夜)
配信の状況は刻々と変わります。
この記事の数字は、あくまで私が計測を行った事実に基づくものなので
別の日に計測すると新たな事実がみつかるかもしれません。
最初に結論から
- Kickの日本語配信は昼93枠、平日夜136枠、休日夜136枠だった
- 昼は上位帯の枠数がKickとTwitchで偶然一致したが、夜は2回とも大きく開いた
- 1回のスナップショットで構造を語ることはできない
- 視聴者9人以下の割合は、3回ともTwitchのほうが高い(Kickではない)
- 上位10枠への集中度は、3回ともKickのほうが高い
- Kickは非ゲーム配信が半分前後を占める。Twitchの雑談は5%未満
- Twitchの一覧は読み込みが途中で止まるが、止まる枠数は毎回違う
- 両サイトとも1万人以上の数字は丸められるため、合計値は概算にしかならない
測り方
集計の条件を先に書きます。同じ条件で誰でも再現できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| Kick | https://kick.com/browse?sort=viewers_high_to_low&languages=ja |
| Twitch | https://www.twitch.tv/directory/all?language=ja&sort=VIEWER_COUNT |
| 方法 | ページ最下部まで繰り返しスクロールし、読み込みが止まるまで全枠を数える |
| 条件 | 2サイトを5分以内に続けて取得する |
| 除外 | ログイン後の表示、サイドバーの「おすすめ」欄、登録促進バナー |
どちらもURLに条件が入っているので、同じページを開けば同じ条件で数えられます。
測ったのは次の3回です。
| 回 | 区分 | 日時 |
|---|---|---|
| 1 | 平日の昼 | 2026年9月8日(月)12時11分 |
| 2 | 平日の夜 | 2026年9月8日(月)21時1分 |
| 3 | 休日の夜 | 2026年9月19日(土)20時26分 |
3回目だけ、2回目より35分早い時刻になっています。
平日夜と休日夜を比べるときは、この差が乗っていることを前提に読んでください。
以前調べたTwitchの記事との違い
このサイトには日本のTwitch上位帯は縮小しているという記事があります。
あちらは月間の最高同時接続数を5年分集計したものです。
この記事は、瞬間的に切り取った数値を元に作成した記事です。
物差しが違うので、両者の数字を直接比べることはできません。
以前の記事の「8万人」とこの記事の「1万2千人」は、集計方法もタイミングも違うので
単純な比較はできません。
数字の性質について
Kickもtwitchも、視聴者数の算出方法を公開していません。
この記事が扱うのは「プラットフォームが画面に表示している数字」です。実数の保証はありません。
昼に測った:93枠
まずは平日の昼に測定をおこないました。(12時11分ごろ)
| 項目 | Kick | Twitch |
|---|---|---|
| 全枠数 | 93 | 1,018(読み込み停止) |
| 視聴者数合計 | 約25,100 | 約45,138 |
Kickの日本語配信は93枠でした。全部読み切るのに約2分です。
そして視聴者数の分布を見たとき、目を引くものがありました。
| 区分 | Kick | Twitch |
|---|---|---|
| 1,000人以上 | 7 | 7 |
| 500〜999人 | 5 | 5 |
| 100〜499人 | 6 | 48 |
| 10〜99人 | 23 | 259 |
| 9人以下 | 48 | 699 |
1,000人以上も、500〜999人も、枠数が完全に一致しています。
この瞬間、日本語圏で1,000人以上を集めている配信は、KickもTwitchも7枠でした。
全体の規模がまるで違うのに、上位帯の厚みだけが同じに見えます。
ただし1回の計測です。偶然の可能性があります。確かめるには、もう一度測るしかありません。
夜に測ったら崩れた
同じ日夜にも再度計測を行いました。(21時ごろ)
| 区分 | Kick昼 | Kick夜 | Twitch昼 | Twitch夜 |
|---|---|---|---|---|
| 全枠数 | 93 | 136 | 1,018 | 2,526 |
| 1,000人以上 | 7 | 12 | 7 | 37 |
| 500〜999人 | 5 | 3 | 5 | 23 |
| 100〜499人 | 6 | 10 | 48 | 114 |
| 10〜99人 | 23 | 32 | 259 | 366 |
| 9人以下 | 48 | 73 | 699 | 1,986 |
昼だけを見ると上位帯は互角に見えましたが、夜になると上位帯の厚みはTwitchのほうが明らかに上でした。
1,000人以上はKick 12枠に対しTwitch 37枠。
3倍の差です。500〜999人にいたっては3枠と23枠で、7倍以上の開きがあります。
昼の一致は偶然だったということです。
もし昼の1回だけで記事を書いていたら、
「上位帯の厚みは両プラットフォームで同じ」という結論になっていました。それは間違いです。
ここから言えること
スナップショットは、その瞬間しか映しません。
同じ日の9時間違いで、構造が別物に見えます。
配信プラットフォームを比較した記事を読むときは、
それが何回の計測に基づいているかを見たほうがいいと思います。
1回の計測で「AよりBのほうが◯◯だ」と書かれていたら、それは偶然かもしれません。
この時点で2回。
もう1回、条件を変えて測ることにしました。
3回目:休日の夜に測った
次はさらに条件を変更し
11日後の9月19日、土曜の20時26分に測りました。
平日ではなく休日の夜です。
3回分を並べます。
| 区分 | Kick昼 | Kick平日夜 | Kick休日夜 | Twitch昼 | Twitch平日夜 | Twitch休日夜 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 全枠数 | 93 | 136 | 136 | 1,018 | 2,526 | 2,115 |
| 1,000人以上 | 7 | 12 | 9 | 7 | 37 | 29 |
| 500〜999人 | 5 | 3 | 5 | 5 | 23 | 25 |
| 100〜499人 | 6 | 10 | 17 | 48 | 114 | 118 |
| 10〜99人 | 23 | 32 | 29 | 259 | 366 | 415 |
| 9人以下 | 48 | 73 | 69 | 699 | 1,986 | 1,528 |
上位帯の一致は戻ってきませんでした。1,000人以上はKick 9枠に対しTwitch 29枠です。
昼の7対7は、やはりその瞬間だけのものでした。
休日の夜のほうが数字が小さい
規模そのものも比べておきます。
| 平日夜 | 休日夜 | |
|---|---|---|
| Twitchの枠数 | 2,526 | 2,115 |
| Twitchの視聴者数合計 | 約262,800 | 約174,400 |
| Kickの視聴者数合計 | 約39,000 | 約37,300 |
休日の夜のほうが、平日の夜より小さい数字が出ました。
Twitchは枠数で約400枠、合計視聴者数では9万人近い差があります。
ただし、この2回は取得時刻が35分ずれています(21時1分と20時26分)。
曜日による差なのか、時刻による差なのか、この2回のデータでは切り分けられません。
分かるのは「休日だから多い」とは限らない、ということだけです。
Kickの全枠数が2回とも136だった
平日夜も休日夜も、Kickの日本語配信は136枠でした。
11日空けて同じ数字です。
読み込みの上限にぶつかっているのかとも考えましたが、
平日夜の9分後に測り直したときは150枠まで読めています。136は上限ではありません。
同じ数字が2回出ても、それだけでは何も言えません。もう少し調査が必要かもしれませんね。
読み込み上限も動いた
もう1つ、1回目の判断が間違っていた点があります。
昼の計測で、Twitchの一覧は1,018枠で読み込みが止まりました。
何度スクロールしても増えません。そこで「Twitchのページング上限だろう」と判断しました。
夜に測ったら、2,526枠まで読み込めました。3回目は2,115枠です。
| 昼 | 平日夜 | 休日夜 | |
|---|---|---|---|
| 読み込みが止まった枠数 | 1,018 | 2,526 | 2,115 |
3回とも違う値となったので、上限固定による数値ではありませんでした。
つまりTwitchの日本語配信の総枠数は、この方法では確定できません。
どの数字も読み込みが止まった地点にすぎず、実際にはさらに多くの配信があります。
なのでこの記事では、KickとTwitchの総枠数を直接比べません。
「Kick 136枠、Twitch 2,115枠」と並べると、後者が確定値であるかのように見えてしまいます。
比べられるのは、それぞれの内部での分布と構成比だけです。
3回とも同じだったこと
一致が崩れた一方で、3回とも同じ向きに出た項目があります。
崩れなかったものだけを書きます。
9人以下の割合はTwitchのほうが高い
| 昼 | 平日夜 | 休日夜 | |
|---|---|---|---|
| Kick | 53.9% | 56.2% | 53.5% |
| Twitch | 68.7% | 78.6% | 72.2% |
視聴者が1桁の配信の割合は、3回ともTwitchのほうが高くなりました。
差は15〜22ポイントです。
Kickを初めて開いたとき、率直に言って「小規模な配信が大量に並んでいる」という印象を受けました。
しかし数えてみると、その傾向はTwitchのほうが強いという結果でした。
印象と数字が食い違った例です。
休日夜のTwitchでは2,115枠のうち1,528枠が9人以下でした。
(Kickの割合は、次章で触れる「視聴者数が表示されない枠」を分母から除いて計算しています。Twitchは3回とも該当枠が0でした)
上位10枠への集中はKickのほうが強い
代わりに、Kickは上位帯の比率が高くなります。
| 上位10枠が全体の視聴者数に占める割合 | 昼 | 平日夜 | 休日夜 |
|---|---|---|---|
| Kick | 84.7% | 79.7% | 77.3% |
| Twitch | 55.1% | 55.9% | 46.9% |
3回とも20ポイント以上の差がつきました。休日夜のKickでは、上位2枠だけで全体の約39%を占めています。
少数の大きな枠に視聴者が集中している構造です。
ただしどちらの数字も、丸められた表示値を含む概算です。
カテゴリ構成が違う
もう1つ、3回とも同じだったのがカテゴリの偏りです。
| 昼 | 平日夜 | 休日夜 | |
|---|---|---|---|
| Kick:雑談+IRLの割合 | 55.9% | 48.5% | 54.4% |
| Twitch:雑談の割合 | 4.5% | 3.7% | 3.7% |
| Kickのカテゴリ総数 | 25 | 45 | 40 |
| Twitchのカテゴリ総数 | 250 | 449 | 383 |
Kickは半分前後が非ゲーム配信です。
雑談とIRL(実写・外配信)で、昼は93枠中52枠、平日夜は136枠中66枠、休日夜は136枠中74枠を占めています。
Twitchは対照的で、上位カテゴリはゲームタイトルが並びます。
休日夜の集計ではエーペックスレジェンズ251枠、グランド セフト オートV 153枠、VALORANT 118枠。
雑談は79枠で5位相当、全体の3.7%でした。
同じ「ライブ配信プラットフォーム」でもサイトによって、どのようなジャンルが多く配信されているかは特色があるようです。
なお平日夜のKickではRustが16枠まで増えていました。
昼は6枠、休日夜は10枠です。
時間帯によってゲーム配信の比率は動きます。
数えていて気づいたこと
集計作業そのもので見つけたことを3つ書きます。
Kickは視聴者数が表示されない枠がある
Kickでは、視聴者数のバッジが描画されない枠が常に一定数あります。
昼は93枠中4枠、平日夜は136枠中6枠、休日夜は136枠中7枠。
平日夜の計測から9分後に再取得したときも150枠中7枠で同じ現象が出ました。
スクロールが速すぎたといった一時的な問題ではなく、恒常的な挙動のようです。
カード自体は表示されていて、「LIVE」の表示もチャンネル名もタイトルもカテゴリもあります。
視聴者数だけが出ません。数値が入るはずの位置に、文字列の「LIVE」がそのまま入っています。
Twitchでは、3回とも全枠で視聴者数が取得できました。対照的です。
この記事の視聴者数合計は、これらの枠を除外した数字です。実際の合計はもう少し多いことになります。
Twitchにはカテゴリ未設定の枠がある
逆にTwitch側で見つかったのがこれです。
平日夜は158枠(6.3%)、休日夜は137枠(6.5%)にカテゴリが設定されていませんでした。
集計の取りこぼしでなく、該当する配信のカードには、カテゴリへのリンク自体が存在しません。
なかには、配信タイトルに【Ghost of Tsushima】のようにゲーム名を書いているのに、カテゴリは空というケースもありました。
Kickは3回とも、全枠にカテゴリが設定されていました。未設定は0枠です。
1万人以上の数字は丸められる
両サイトとも、視聴者数が1万人を超えると「1.2万」「3.9万」のように表示されます。
有効数字2桁に丸められ、正確な数値はページのデータにも入っていません。
これが集計に効きます。平日夜のTwitchでは5枠が該当し、その5枠だけで合計の43%を占めました。
同じ日のKickも1枠で31%です。休日夜のTwitchは3枠が該当し、合計の25%でした。
丸めの影響は回ごとに変わります。
休日夜のKickは1万人以上の枠がなく、全枠が整数で表示されていました。同じ「合計値」でも、回によって精度が違います。
丸め幅は1枠あたり最大±500人程度。
なのでこの記事の「合計」は概算です。規模の比較には使えますが、厳密な数字として扱うことはできません。
確認できなかったこと
正直に書いておきます。
Twitchの日本語配信が全部で何枠あるのか、最後まで分かりませんでした。
読み込みが止まる枠数が3回とも違ったので、この方法では数えきれません。
視聴者数の算出方法は、KickもTwitchも公開していません。
画面に出ている数字が何を数えたものなのか、確かめる手段がないまま集計しています。
言語フィルタの判定基準も同じです。どういう条件で「日本語」に分類されるのかは公開されていません。
これに関連して、ひとつ分かったことがあります。
Twitchのカードに出る「日本語」タグは、配信者が任意に付けるものです。
言語フィルタとは別物でした。休日夜の2,115枠のうち、タグが付いていたのは1,694枠。
8割です。
残る2割にはタグがありません。
逆に English タグの配信が日本語フィルタの結果に混ざっていたこともありました。
タグを手がかりに数えていたら、2割を取りこぼしていたことになります。
再放送かどうかも、機械的には判別できません。
Kickでは3回とも、タイトルに「(再放送)」と自分で書いている配信が1枠ありました。
プラットフォーム側が付けたバッジではありません。
Twitchについては、こちらの数え方が足りていませんでした。
1回目と2回目は「再放送」という語だけを探して0枠と記録しています。
ところが3回目に、「再配信」タグの付いた枠が44枠あることに気づきました。
言い方が違うだけで、同じことを指しています。最初の2回の「0枠」は、単なる見落としです。
どちらも配信者の自己申告なので、実際の数はこれより多いはずです。
休日の昼は測っていません。平日の昼・平日の夜・休日の夜の3回だけです。加えて、平日夜と休日夜は取得時刻が35分ずれています。この2回の差が曜日によるものか、時刻によるものか、そこまでは分けられませんでした。
まとめ
- Kickの日本語配信は昼93枠、平日夜136枠、休日夜136枠
- 昼は上位帯の枠数が両サイトで一致したが、夜は2回とも3倍前後の差がついた
- 視聴者9人以下の割合は、3回ともTwitchのほうが高かった
- 上位10枠への集中度は、3回ともKickのほうが高かった
- Kickは非ゲーム配信が半分前後。Twitchの雑談は5%未満
配信プラットフォームの比較記事を読むときは、それが何回の計測に基づいているかを見てください。
1回だけなら、その数字は偶然かもしれません。
この記事を作成するにあたって3回計測してみました。
3回調べて、分かったことより分からなかったことのほうが多く残りました。同じURLを開けば、誰でも同じ数え方ができます。
出典
- Kick 日本語カテゴリ(視聴者数の多い順):https://kick.com/browse?sort=viewers_high_to_low&languages=ja(2026-09-08/2026-09-19 取得)
- Twitch 日本語カテゴリ(視聴者数の多い順):https://www.twitch.tv/directory/all?language=ja&sort=VIEWER_COUNT(2026-09-08/2026-09-19 取得)
数値はすべて筆者が2026年9月8日と9月19日に実測したものです。ログインせずに一覧ページを開き、読み込みが停止するまでスクロールして数えました。
個別のチャンネル名は記載していません。この記事が扱うのは分布であり、特定の配信者ではないためです。

